マンションの管理会社にとって「モンスター住民」の脅威が高まっているようだ。まずは2つの事例を紹介しよう。
ひたすら説教を繰り返す商社社員
マンションの管理会社は、日常的に清掃、設備点検、修繕などを行っている。業務が多岐にわたるので、どうしても何かしらの間違いは起きてしまうものだ。また、“デキる”ビジネスパーソンがマンションの理事を務めている場合、管理会社の仕事の進め方に不満を抱くこともある。あるマンションの理事長は、商社に勤めていた。夕刻に開催された理事会に担当者を呼びつけ、自分の会社と同じような業務プロセスを実行するように要求した。上司が部下に接するような態度で、ひたすら説教を繰り返したという。その結果、担当者は翌日の朝まで拘束された。管理会社は担当者を“拉致”されたと見なしたという。
別のケースでは、管理委託業務の不履行や不完全履行を理由に、管理費用の一部返還を執拗(しつよう)に求める理事もいた。要求した委託費用の減額幅は数百万円単位だったという。
我慢がきかなくなってきた管理会社
いずれのケースも、管理会社はクレームをつけてきたマンションに対して、管理委託契約の更新拒否を申し出たという。現在、管理会社は人手不足に苦しめられている。モンスターがいると管理の手間が増えてしまうので、社員1人当たりの担当できるマンションの数が減ってしまう。自社にとって理不尽と思えるような要求を突きつけるマンションを、早めに見限る傾向が強まっているようだ。マンション側が新しく管理会社を選定するとなると、管理費が上昇したり、引継ぎがきちんと行われなかったりするリスクが発生する。もちろん、管理会社を監視するのは大切な仕事だが、度が過ぎると結果的にお互いが不幸になってしまう。
このように、管理会社に過剰な要求をするだけでなく、さまざまな行動でマンションの運営に大きな混乱をもたらす存在がモンスター住民だ。
個人向け総合不動産コンサルティングサービスを手掛けるさくら事務所(東京都渋谷区)は、マンションの管理組合向けサービスを展開している。管理組合からの依頼を受けて、マンションのさまざまな“お困りごと”の相談に応じている。マンション管理コンサルタントの土屋輝之氏は、「私たちがコンサルを手掛ける現場で、モンスターの出現率が高まっている」と説明する。何が起きているのだろうか。
マンション管理の現場見ていると、たまに管理会社代わるところあります。もちろん、適正な管理をしてくれない管理会社を代えるのは至極まっとうなんですが、そうじゃない場合もままあるようです。そんな事例をコンパクトにまとめてくれています。こういうモンスター住民を管理組合の役員に入れていかない方法・・・・。難しいかもしれませんが、失敗するとほんと苦労していきそう。いろいろパターンあるんだなーと知っておくだけでも・・・・、考えさせられます。