【必見】ビルオーナーの悩みの傾向と背景をご相談内容をもとに紹介

ビルオーナー・ビルメンテナンスに携わる人向けにオンライン無料相談実施もしているのですが、その中でビルオーナーさんのお悩みにもある傾向が見られます。

特にコロナ禍によるテレワークの普及等、ビル経営にも影響が出てきているので以前に比べてビルオーナーの悩みも深刻になっているのではないでしょうか。

ビルメンコンシュルジュではオンライン無料相談も行っていますが、今回その中からビルオーナーから相談されることが多い内容を一部まとめました。

ビル経営の悩みは以外と深刻です。ビルは一物一価の存在で、他の業種と違い、構造や立地条件やテナント等によってそれぞれ異なっており、運営も千差万別です。

ビルメンコンシュルジュではビルメンテナンス企業の抱える経営問題、ビルオーナーのビル管理・運営問題に関してオンラインで無料にてご相談を受け付けております。詳しくは>>

地下のボイラー室から見える「ビルオーナーの悩み・今後」

この間、たまたま釣りバカ日誌の再放送を見ました。スーさん(鈴木建設社長)が社長を辞めてビルメン会社に再就職はいいけれど、あろうことか自分の会社(鈴木建設)のビル管理の担当になって、今まで行ったこともなかった地下のボイラー室とか、気にすることもなかったトイレットペーパーの使い方等から自分のビルの管理状況を初めて知ることになり。。
というストーリーですが、スーさんの『地下のボイラー室から見てみると社長室からではわからなかった社内の色々な事情が見えてくる』という一言に共感しました。そんなわけで、今回思い立ってこの記事を書いてみた次第です(苦笑)。

釣りバカ日誌10>>

ビルオーナーは意外と自社ビルのことを知らない

ビルオーナーは隣のビルの事情すら知らないが、自社ビルのことも案外知らない。

むしろビルの管理会社の方が様々なビル管理を行っているので目が肥えていて、細かいことも把握している場合が多いです。

ビルオーナーの相談に乗っていても「え!そうなんですか!」と驚かれることも多々あります。

プロのビルメンがビルを見るポイント

自分もビルメン業界人になって数十年経ち、色々なビルのメンテナンスに立ち会い、管理を行ってきましたが、やはり問題はビルによってさまざまです。

立地・築年数に限らず、メンテナンスがしっかりしたビルは、テナントも満室の場合が多く、設備の管理もしっかり行き届いています。また処々の検査も漏れなく実施されており、管理報告書類もしっかり保管されています。

逆にビル運営の上手くいっていないビルはどこかバランスが悪いのです。負のオーラがあるような感じがします(苦笑)。。スピリチュアルではありませんが、トイレの清掃品質が低いのを筆頭に、ビルメンのマナーやホスピタリティに表れてきたりしています。

普通に買い物やプライベートでビルを利用する際にも、ここを改善すれば収益率がアップするだろうなー、ビル管理会社が手を抜いているなーとか、テナント募集のアピールポイントが違うんじゃないか?等色々気づかされるとともに、反面教師にさせてもらっています。

色々ポイントはありますが、聞かれたい方はお問い合わせ ください(笑)。

ビルオーナーにも勝ち組・負け組の2極化

ビル経営(ビルオーナー)も他業界のように勝ち組・負け組が明確化。

人気のビルにテナントが集中=賃料が増加=してビルの収益力が高くなる一方で、そうでないビルはテナントが入らない=賃料下げる=収益力の低下で修繕コストが嵩む等の負のスパイラルが広がるリスクがあります。

立地条件の問題は当然に大きいのですが、コロナ禍によって一気に進んだリモートワークの普及や、次々生まれるAIやIoTに対応するスマートビルディングにビル経営が追いついていけない場合も出てくるでしょう。

これはビルオーナーがなかなか気づかないことが多く、比較対象できる先進ビルが身近に少ないと、よほど不動産テックセミナーや空き部屋・空ビル等のビル収益改善セミナー、スマートビルディングEXPOビルメンフェアEXPO等に積極的に足を運んで情報収集に心がけていないと、いつの間にか取り残されているということも出てくるでしょう。

やはり収益性が高いビルはそれなりにきちんと投資(修繕・ICT・ロボット・SDGs)をしているのと意識高いビルオーナーとビルメンが運営してる場合が多いです。

必ずしもビル管理会社はビルオーナーの味方というわけではない

ビル管理会社やビルメンテナンス会社はいかなるときにもビルオーナーの立場にたっているでしょうか。基本的にはビル管理会社はそれぞれのビルの特性やセキュリティの観点から頻繁に契約解除されることもないので、一度業務を受託するとそのままの場合というのも多いかと思います。

ビルの建築時に紹介された管理会社と随意契約のままという場合も多いでしょう。となると競争原理が働きにくく、フロントマンにおいては、自然と業務に対するモチベーションが下がる傾向があります。

ビルオーナーがビル管理・メンテナンスの相場をきちんと把握している場合は少ないので、ビル管理会社やビルメンテナンス会社の言いなりという場合もまた多いわけです。

独立系のビルメンコンサルタントにコンサルタント料を払っても、結局長期の管理費で考えれば、安くつくという場合もままあります。

意識高いビルメンテナンス会社が少ない?

業界として、現状維持バイアスが強いというのはまずあるでしょう。その背景としてビルメン業界は先ほど書いたとおり新規物件獲得時を除けば、シェア争い競争がそれほど激しいわけでもない保守的な業界です。また底辺産業と揶揄されている⁈こともあり、残念ながら世間一般の花形産業でもありません。(少なくとも、私は大変プライド持って仕事している部類ですが)

ビルメンテナンス企業自から提案をしてビジネス展開をしていくという会社は少なく、決まった仕様の仕事をこなしているだけというケースが多いでしょう。

ビル自体の収益性を高めていく上で、本来ビル管理会社との協調が不可欠であり、単にビル管理のコスト削減にばかりフォーカスするのではなく、いかにメンテナンス上効率よく、付加価値を高めていくかをビルオーナーとビルメンテナンス会社ともに考えていく関係が望ましいでしょう。

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ビルオーナーの悩みとして、相談の多い不安要因ベスト5

ザイマックス総研のビルオーナーの実態調査2018でも賃貸ビル事業者の不安の上位は、「築古に伴う修繕費の増加」、「空室の増加」、「賃料の下落」、「資金確保」、「入居テナントの調整」、「相続・事業承継」等、ビルメンコンシェルジュへのビルオーナーのご相談内容とも被るところが多いです。今回、過去のビルオーナーのご相談内容から、ビルオーナーの悩みの上位を記載してみます。

ビルオーナーの実態調査2018


[参考サイト]ザイマックス総研のビルオーナーの実態調査2018

ビル建物の内外装と設備の老朽化・修繕コストの増加

どんな建物でも時間の経過とともに内外装が老朽化し、設備も古くなっていきます。これは適切な管理を行っていても不可避のことであり、ビルオーナーは「経年劣化と付き合っていく職業」とも言えるかもしれません。

ザイマックス総研の実態調査でも約7割のビルが築20年以上となっているそうです。

ビルオーナーの実態調査2018


[参考サイト]ザイマックス総研のビルオーナーの実態調査2018

設備の老朽化はひとまとめで考えられることが多いですが、そうでありません。例えば高度経済成長時代に建設されたビルとバブル時代に建設されたビルの老朽化や修繕内容は全く異なります。

1981年以前の旧耐震基準で建築されたビルの修繕は耐震補強がメインですが、バブル時代のビルの場合は高価な設備が逆に仇になってきており、維持費や修繕費がコスト高になっている場合が多いです。

また最近ではバブル崩壊後、構造計算書偽造問題(姉歯事件)が明るみになった時代に建設されたビルはコストカットが著しいので、それ以前のビルに比べて設備の老朽化が早い等もあったりします。

外観はどのビルもそれほど変わらないですが、中身の設備等はそれぞれのビルで異なります。

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空室率上昇によるビルの収益力の低下

ビル経営でビルオーナーが最も気にする内容だと思います。特にコロナ禍での飲食店の撤退やリモートワークの普及によるビルの勝ち組・負け組が以前に比べて明確になってくると考えます。

空室率が高くなればなるほど、撤退するテナントも増えてくるという負のスパイラルになりがちです。ビルの立地条件に左右されがちですが、ビル自体の集客力は立地条件以外にもあります。

設備やメンテナンスの改善等により、ビル自体の魅力が増えビルの集客力アップや空室率の改善につながることがあります。

ビルの収益力改善は空室対策にフォーカスしがちですが、例えば駐車場を時間貸しに変更したり、自販機の設置場所を変えてみたり、屋上の有効活用化や最近トレンドのシェアオフィスに変更等ちょっとの工夫でビルの収益力アップに繋がったりします

収益力が高いビルを探ってみると、こういう方法があったか!等、様々な工夫をされているところがやはり多いです。

またアパホテルのようにあえてホテルに適していない土地を購入して、徹底的に利益率を考慮した作りにする発想も大事です。

[参考サイト]アパホテル、驚異の利益率の裏に浴槽の形までこだわる「徹底効率化」(ダイヤモンド・オンライン)

[参考サイト]「アパ1人勝ち」儲けのカラクリ -ビジネスホテルウォーズ(プレジデント・オンライン)

例えばメンテナンスの面で、トイレを汚れないタイプの便器に変更したり、外壁・壁材・フロア材を汚れが付かない抗菌タイプにすることによりメンテナンスコストの低下をさぐってみたり、遮熱断熱仕様にして光熱費を下げることも可能です。こうした工夫の積み重ねでも収益力の改善は可能です。

自然災害による災害リスク・BCP対策

地震や台風の後には、自然災害の相談が多くなります。最近では武蔵小杉の高層マンションの水害以降、水害停電対策に関するご相談が多くなりました。

ビル経営においても、最近はBCP対策(Business Continuity Plan:事業継続計画)が必要になってきています。地震に対する耐震補強はもちろんです。

水害による設備破損や地下駐車場の浸水対策、停電対策の自家発電設備の設置、最近ではコロナ対策の除菌衛生対策等、災害も今までに比べて頻度が多く、規模も大きくなってきています。

そうした対策をあらかじめしておくことにより、安定した収益を得ることができると考えます。BCP対策はビル経営において保険・投資だと考えます。

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ビル経営の後継者・事業承継問題

ザイマックス総研のビルオーナーの実態調査2018によると、
賃貸ビル事業者の経営者の年齢は、60歳以上が6割以上だそうです。

[参考サイト]ザイマックス総研のビルオーナーの実態調査2018

ビルオーナーの実態調査2018

ビル経営の事業承継問題で後継者が育たない大きな理由としては、「ビルメンコンシェルジュ」にも書かさせていただきましたが、モチベーションの問題が大きいのではないかと考えます。

【ビルメン事業承継】後継者のモチベーションが上がらない根本的な理由

「先代の経営を負の遺産と捉える」「先代がカリスマの場合は、それ自体が負の遺産になる可能性がある」ということです。その背景には以前に比べてビル経営がビジネスとして魅力的ではなくなっているということもあります。

高度経済成長時代・バブル時代は建設ラッシュや不動産投資が盛んで右肩上がり時代には安定収益の代表でしたが、昨今は空室率も上がっており収益ダウンの懸念もある時代。しかもメンテナンスが業務のメインになってきており、業界的にもビジネス的にも魅力あるビジネスとは言えない状況です。

また建て替え等大きな出費も。そうした状況でモチベーションを維持しつつ、的確な経営のハンドリングを行うのはかなり難しいのではないでしょうか。

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スマートビルディング化・ビル管理のIT・DX・ICT化・清掃ロボット導入・SDGs対応

最近相談が増えてきたのはビルメンテナンスにおいての清掃ロボット導入についてです。これについては実はビルメン会社より、ビルオーナーからの相談が圧倒的に多い状況です。

その理由としては、やはりビル管理のメンテナンスコストを下げたいという考えの方が多いです。ただビルオーナーとビルメンテナンス会社とでは導入への視点がちょっと異なっています。

ビルメンテナンス会社の場合は、人件費削減や人材不足を補うために清掃ロボット導入を検討している企業が多いですが、ビルオーナーにとってはなかなか理解してくれないところでもあり(人が掃除しようとロボットが掃除しようと管理費が同じなら興味ない)、検討してみても、結局保留、様子見となります。

また導入機運が高まっても、ビルの構造上、カーペット素材や設備の配置等のロボットが清掃してくれるように最適化をする必要がありますが、これもやはりビルオーナー、テナントさんの協力が不可欠です。

ビルオーナーとビル管理会社が同じベクトルを持ってスマートビルディング化・ビル管理のIT・DX・ICT化・ロボット導入に取り組まないとなかなか管理コストを下げたり、生産性を高めたりすることはできないと考えます

またビル管理のスマートビル化・DX化だけなく、SDGsへの貢献に取り組んでいる意識高いビルオーナーもいます。身近なところでは、蛍光灯照明のLED化は消費電力削減や交換コスト削減に貢献しますし、屋上緑化による節電、ソーラーパネル設置による自家発電というのもあります。

SDGsに貢献することにより結果として、管理ランニングコストの削減・ビル収益構造の改善につながることもあるので、意欲あるビルオーナーにとって果敢に取り組むべき価値があると考えます。

スマートビルディング・ビル管理のIT・DX化の関連ニュースはこちらにまとめてありますのでご参照ください>>

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維持管理、業者対応・立ち会いに時間を取られてしまう

築年数の経った雑居ビルビルオーナーの悩みとして多いです。テナント数が多かったりすると、その対応管理に工数がかかってしまいます。

法令の定期検査立ち会いや警備関係の書類管理、清掃員・案内係管理、テナント募集業務など多岐にわたります。しかも昨今は収益性がそれほど高くないところが多いのでビル管理会社に依頼しないで、ビルオーナー・ビル管理者が自ら対応している場合も多々見受けられます。

こうした場合ビルオーナー自身の労働生産性(労働工数・労働単価)を把握していない事例が多いのです。アルバイトの時給単価とビルオーナーの時給単価は当然に違わないといけません。

例えば電球の交換までビルオーナーがしている場合がありますが、時給単価でいうと損失がかなり大きいです。

誰でもできるようなことはアウトソーシングすることにより、自分でしかできない(自分だからやる価値のある)仕事にフォーカスをすることで、ビル管理全体の収益改善に繋がります。

ビルオーナーの今後

モチベーションを維持して付加価値の高いビル経営を

ビルオーナーの今後の展望としては先程書いたとおり、二極化(勝ち組・負け組)がさらに明確化していく可能性が大きいです。そうした状況でモチベーションを維持しつつ付加価値の高いビル経営をすることが大事です。

それと良いパートナー(ビル管理会社等)と協働してIT・DXやロボット、SDGs等、つねに将来性の高い管理メンテやサービスに投資をしてビルの付加価値を高めていく施策が魅力的なビルを生み出し収益性高めていくと考えます

ビル経営もスマートビルディングによる収益改善の時代が来た

NHKスペシャルの東京リボーンでも首都高速の大規模リニューアル工事の特集をしていましたが、多くのビルが大規模リニューアルの時代に差し掛かっています。ビル経営の今後を語る上でやはりスマートビル化がキーポイントになるかと考えます。

ビル管理・ビルメンテナンスもスマートビル化(ビルの制御システムの自動化・管理システムの一元管理・ビルの利用データを分析)により、効率よくメンテナンス管理できるようになり、維持管理コストの削減が可能になるのと、制御システムの自動化により、空調や照明の自動最適化による光熱費削減が可能になります。
さらにビル利用状況の統合データ分析が可能になり、建物の運用における無駄・ムラの明確化ができるようになります。ビル経営による人員・間接コスト削減等が可能になります。

[参考サイト]NHKスペシャル 東京リボーン 第4集「巨大インフラ 百年残す闘い」(NHKオンライン)

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