「月刊 ビルクリーニング」さんの2021年6月号に特集記事『DX時代の到来でビルメン企業はどう変わる?』に載せていただきましたが、その件で幾つか質問をいただきました。
反応があるというのは、ありがたいかぎりですが、スマートビルメンテナンスの近未来についての考察と趣旨をきちんとくみ取っていただきたくて、補足させていただきます第五弾、最終回です。
「業務をIT化することで、スマートなメンテナンスが可能となり、同時に情報伝達のスピードが上がります。こうした時代の変化とともに、今後のビル施設管理はどうなっていくのか?」
これまで、何度もビルメンポストでも派生も含めて紹介させていただいていますが、AI・ロボットとの協働作業によるビル管理が普及していくので、効率化・省力化が進み、人手不足の解消に繋がります。
作業員は今までの2分の1、3分の1でよくなると、5年後、10年後には現在多くを頼っている外国人労働者が必要になるか?ということです。
典型的な労働集約型産業と言われているビルメン業界は、もはやそうではなくなっている可能性もあります。
そして、施設管理は壊れる前に、汚れる前に、といった不具合が起こる前に対処するという予防管理の視点からのメンテナンスがメインになっていくでしょう。
「施設のIoT化が進む中で、管理するビルメンテナンス企業はどのように変わればいいのか?」
スーパーやコンビニの無人レジシステムのように、可能なところから無人化・遠隔化が進んでいくと思われます。
その時に、オーナーにビル管理の効率化・省力化を提案できるスキルを身につけていないとビルメンテナンス業務自体がなくなってします。コロナ禍を機に新しい技術、情報を収集して取り込んでいかないと動きの鈍いところから順に取り残されていくわけです。
今までのような、作業者の半派遣業のような業態では稼げなくなり、IoT・AIをうまく利用しての「スマートビルメンテナンス」を個々のオーナーの施設の実情に合わせた提案力が求められてきます。
今後のビルメンは、これまでどおりの現場作業者さんと新しいIoT・AIロボットとの最適な協働作業によるスマートメンテナンスをオーナーに提案し、現場に定着させていかなければいけません。
言わば営業管理もするビルメンコンサルタントという、高度な役割が必要になってくるのです。
今日は、最も多くいただいたご質問に回答させていただきました。記事の補足になったでしょうか?
来週からまた、通常のビルメンポストに戻ります。
良い週末をお過ごしください。
6月号の【特集】は、【シリーズ】業界の未来を考える~管理編~≪スマートビルメンテナンスへ!≫です。
「ウィズコロナ」の時代に突入し、私たちの生活はもちろん、ワークスタイルにも変化が生じています。職種によって完全なテレワークの実施は難しいものの、オンラインを活用することで、多様な働き方を実現し、その選択肢を増やすことができるということ。今回の特集では、ビルメンテナンス企業が取り組める業務のデジタル化について掘り下げ、「スマートビルメンテナンス」と題し、各社の取り組みに迫った。