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【必見】0円物件・空き家の購入リスクと失敗しないポイント

安いものほど高くつくということわざがあるように最近0円物件・0円不動産・訳あり物件が注目されています。果たしてこの0円物件。ビルメンの観点からみてお得なのか、それとも損なのか、本当に0円で入手可能なのかも含めて見てみました。

目次

0円空き家・訳あり物件が存在する理由

そもそも0円空き家が存在する理由とはなぜなのかを考えてみました。

日本の空き家問題は深刻化しており、空き家率も上昇しています。これから日本の人口減なので空き家が増えるのは必然的です。

都市部を除いて空き家問題は必ず存在することになるでしょう。

建物の劣化が激しく修繕が必須

世代交代で実家が高度経済成長時代に建てれた物件も築50年以上経過しており、建物の劣化が激しく修繕や建て替えが必要だけれど、建て替え費用が捻出できずそのまま放置の空き家状態の家も多いです。

解体するにしても粗大ごみの片付け費用や200万前後解体撤去費用がかかります。

メンテナンスに手間とお金がかかる

不動産には、たとえ活用していなくても、所有しているだけでかかる手間やお金がかかります。

居住していれば建物の劣化さけられるますが、空き家であれば、定期的に換気を行なって建物老朽化の進行を遅らせたり、庭の草刈りや雨樋のつまり・屋根・外壁の痛み具合を確認・修復する手間が必要です。しかも地方の実家の場合、往復の交通費や時間が加算されます。

また降雪地域では、冬期の除雪なども必要になるでしょう。定期的にメンテナンスをしてくれる代行業者もありますが少なからず費用がかかります。

空き家を解体してしまうと、「固定資産税」が発生

空き家のままにせず更地にして売り出せば、買い手も付きそうですし、空き家ではなく空き地なので、問題も少なそうに思いますが、そう簡単には行きません。

税制上も問題ががり、更地にしてしまうと「固定資産税」の金額が上がってしまうのです。

空き家を解体してしまうと、「固定資産税」、都市計画法にて市街化区域とされる地域では「都市計画税」の軽減措置である「住宅用地特例」が受けられなくなります。

この税金の仕組みによって、空き家を取り壊すことを「損」と考えた人達が、空き家を放置する結果となってしまうのです。

ちなみに固定資産税は毎年1月1日にその物件の名義を持つ所有者に対して課せられます。空き家として放置していても毎年税金を払うことになり、保有していることのメリットはあまりありません。

特定空き家に認定されると固定資産税が最大6倍

家は所有して住んでいれば、固定資産税の軽減が受けられますが、放置して空き家となったまま状態が悪化すると、固定資産税の軽減が受けられなくなります。それにより、軽減を適用されていた固定資産税の6倍もの税を支払わなければいけなくなる可能性もあります。

行政代執行による強制解体の可能性も

上記の勧告でも、実質固定資産税増額というペナルティが課されますが、特定空き家等への指定後も改善がみられなければ命令へと変わり、命令にも応じなければ代執行へと進みます。

代執行とは強制執行で、空き家の所有者がするべき義務、つまり空き家の解体等を行政が自ら(ほとんどは行政に委託された業者が)行います。

親のいた実家を相続したけど誰も住まない

空き家の問題で必ず話を聞くのが相続の問題です。相続の問題で親族と拗れて、分割もできないまたは売却できない等そのまま空き家になるパターンと親が亡くなり、住んでいた実家を相続したものの、誰も住まなかったために空き家となるケースがあります。

狭小地や不整形地等、再建築不可物件で売れない

不動産的に観点から空き家になるパターンもあります。狭小地や不整形地などで不動産的に欠陥商品として査定ができず、正常の不動産販売ルートして売却できない場合です。

例えば道路に面していないことから再建築不可物件であったりするため不動産も査定額がつかず、結局空き家のまま放置されているというパターンもあります。

[参考サイト]再建築不可とは?再建築不可の物件は買う価値があるのか(【LIFULL HOME’S】住まいのお役立ち情報)

将来住む可能性がある・想い出があり残しておきたい

これは上記の理由とは違いますが、空き家を相続して売却が良いとわかっているものの、幼い頃に住んでいた家で愛着があったり、何となく親の住んでいた家で手離しにくいなどの理由もあるかと思います。

また今は都心部に住んでいますが、将来的には田舎でのんびり暮らしたいとか、災害が起こった時に避難できる場所として確保したいということで人に貸さず空き家として残している場合もあるでしょう。

残置物の処分・断捨離ができない

意外と多いのが、実家の場合、想い出の品が片付けられない・片付けるのが面倒等の理由で空き家として放置している場合も多いです。

また片付けたとしても、必要なものは今住んでいる住居が手狭なため、置く場所がないとの理由で空き家のままの場合もあります。

確かに実家の大きな仏壇とかスペースを取りますし、今住んでいるマンションに置き場がない等で困っている人もかなりおおいでしょう。断舎離するにしても数週間かかる場合がありますし、実家が遠方の場合は交通費や粗大ごみの処分等かなりの日数がかかります。

0円物件を購入する時にチェックすべきポイント

心理的瑕疵物件・事故物件の可能性

事故物件とは物件内で人の死亡に関する事件が起きた物件のことをいいます。

心理的瑕疵物件ともいい「ここで生活したくない」「ここの住み心地がいやだ」といった心理的な嫌悪感や抵抗感を抱かせる可能性のある物件です。

立地や家の条件が良いのに格安で売り出されていた場合事故物件の可能性があるので注意が必要です

別荘・リゾートマンション物件は注意

0円空き家の中には別荘やリゾートマンション物件も多数あります。別荘やリゾートマンション物件の場合、物件取得は0円でも管理費等維持費にお金がかかる場合があります。

特に温泉付き住居の場合は温泉使用料別途支払う必要があります。

自治体の空き家バンクは譲渡条件を確認

最近では空き家問題に自治体も本腰を入れており、自治体のホームページには空き家バンクを掲載しているところがあります。住んてみたい地域の場合、自治体のホームページをまず確認することをおすすめします。

ただ自治体の空き家バンクの場合、譲渡条件がある場合があるので確認が必要です。例えば定住を条件にしている自治体も多いです。定住を条件に格安で住居を提供する代わりにリフォーム助成金を負担等いう場合もあります。

老朽化による害虫被害や風雨による被害による建物劣化

シロアリ被害で家の土台から損傷を受けている家屋や台風による屋根の破損や雨樋の詰まりによる建物内の水の侵入等、老朽化した建物は必ず事前に調査が必要です。

一見問題なく建っているようで入居後に屋根や床の損傷から雨漏りや建物の歪みなどに悩むことも起きがちです。

修繕規模・修繕予測を検討

0円物件の場合のほとんどは築年数も経って修繕が必要な場合がほとんどです。修繕規模によっても今後の維持費用が異なってきます。

例えば壁紙張り替えや畳部屋をフローリング化等内装の修繕の場合はそれほど費用がかかりませんが、水回り系(水道管・排水管)・電気の配線劣化の交換等の場合はそれだけ費用がかさみま。さらにシロアリ被害や建物の歪み等の場合はまるごと建て替えのリスクもあります。

都会とは違う近所付き合いはとても大事

都会ではそれほど意識することが少ない近所付き合いですが、地方の地域や分譲地の場合は町内会や集落や雪深い地域などは雪下ろしや雪かきの当番などもあります。

身近なゴミ当番や回覧板や草刈り等基本的には共同作業です。特にずっと空き家の状態が続いてきた住居の場合、今まで近隣の方に迷惑をかけてきた場合が多く、普通以上に近所付き合いを大事にすることをおすすめします。

住む前に近隣の方に聞いたり、町内会等挨拶などに行きルールを聞くのも大事です。特に民泊や宿泊施設の経営を検討している人は住民協定とかで禁止している場合があるので必ず確認をしたほうがいいでしょう。

物件購入費用はかかりませんが贈与税や登記費用はかかります

いくら0円物件とはいえでも物件購入費用はかかりませんが、手続きの登記費用や手続きのための司法書士の報酬や税金はかかります。中古車購入と同じですね。

住宅を取得することに対するこうした初期費用は別途計算しておきましょう。

贈与税

贈与税は無償でやり取り(贈与)された財産に対しての税金になります。贈与により財産を受け取った人は、1月から12月の1年間に贈与された金額が基礎控除額の110万円以上にあると、贈与税を納める必要があります。

相続税評価額から算出され、超過累進税率となるため税率は金額に応じて変わります。

不動産取得税

不動産取得税は、不動産を取得した時に土地と建物それぞれにかかる税金です有償、無償を問わず、相続による取得を除いて課税の対象になります。売買、贈与などにより取得した家屋の固定資産税評価額が12万円未満の場合、不動産取得税は課税されません。

固定資産税

固定資産税とは、土地や家屋といった固定資産を持っている人にかかる税金で、毎年1月1日時点に所有者として固定資産課税台帳に登録されている人が納めます。1.4%の税率で課税されます。

登録免許税

不動産を取得後の所有権移転登記の際にかかる税金が登録免許税です。土地と家屋の所有権移転登記をすることになりますが、これに対する税金です。 贈与を受けた場合、固定資産課税台帳に記載された価格の2%が登録免許税としてかかってきます。

0円空き家になった理由はしっかりと確認

まず大切なのは「空き家になった理由はしっかりと確認」することが大事です。人に歴史があるように建物にも歴史があります。

なぜ0円空き家として譲渡を希望するようになったのかを必ず確認したほうがいいでしょう。0円空き家の場合、訳あり(欠点・デメリット)が必ずあります。

その欠点・デメリットを自分で解消できるか、自分のライフスタイルでカバーできるかどうかを自分の中で査定をすることが大事なのです。例えばDIY好きな人は0円空き家はとても魅力的な物件だと思います。

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この記事の執筆者

清水聡希 清水聡希 ビルメンポスト管理人

ビルメンポスト』管理人/『ビルメンコンシェルジュ』チーフSG・名古屋市生まれ。日本ホスピタリティ推進協会員
「現場の代務経験ゼロ」「全管理物件黒字化達成」が自慢の現役ビルメンマン。
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