ダイキン工業さんの「Kireiウォッチ」というIoTを用いた空調機の設備点検サービスです。
ビル管法で定められている毎月の空調機点検を簡素化させるIoTサービス。
空調機のドレンパンをIoTカメラでチェックしていて、不具合や汚れをいちいち人がのぞきに行かなくてもいいという、言葉にすると簡単なシステムですが、これはこれで便利そうです。
オフィスや店舗など、ビルが稼働しているときは空調機を止めることができないため、空調機の点検は土日や夜間の場合がほとんどです。また役員室などの点検では、作業員が現場に行く場合に調整が難航することもありますが、Kireiウォッチでは遠隔で点検できるため、顧客側のそうした負担もなくなりそう。
また、ボイラー点検時のペレットの量を遠隔監視して、減り具合を見ているというのも空調機点検と同じでしくみとしては簡単そうですが、やはりいちいち人が確認に出向く面倒がなくなるのはありがたいですよね。
どちらも異常対応に充てる工数を前年度比で大幅に削減しているそうで、こういうのが現場のビルメンの人手不足解消にも繋がる利便性の高いビルメンIoT活用といえそうです。
こういうのもやはり地味に?普及していきそうですね。
【参考サイト】事例で知るIoTによる遠隔監視のメリット 法令遵守やサービス向上、コストダウンまで
ダイキン工業は、「Kireiウォッチ」というIoTを用いた空調機の設備点検サービスを2019年10月に開始した。同社サービス本部企画部の新海匠氏が、サービス開発の経緯と得られた効果を説明した。
本サービスは、ビル内の業務用空調機の「ドレンパン(結露水受皿)」の画像を、週に1回IoTカメラで撮影し、専用のwebアプリで閲覧、レポートを作成することができるものだ。顧客であるビルの管理会社は、空調機の点検工数の削減が可能になり、定点観測することで、水漏れリスクの低減や保全計画の策定に寄与するという。Kireiウォッチには、2021年6月現在、1000台強の空調機が接続されている。
ビルの管理者は「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(通称:ビル管法)」によって、適切な設備管理が求められている。空調機器に対しては、ビル内の空気が病原体で汚染されることを防止する措置を講じなければいけない。具体的には、加湿装置の汚れ状況の点検、空調機内の排水受けの点検をいずれも1カ月に一度行なうことが義務づけられている。
だがビル管理の現場は、人手不足や人件費の高騰など、十分なマンパワーを割けない状況にある。また、点検は天井裏の作業になるため作業が危険であることなど問題が多い。さらに、ビル点検はテナント側にとっても、調整や立ち会いなどの負担が大きい。「こうした点検にまつわる問題を何とかできないかという要望が、顧客から同社に多く寄せられるようになり、本サービスを開発するきっかけとなった」と新海氏は語る。