昨日、ビルメンテナンス業界のDX導入のヒントとしての記事を紹介できたので、それに繋がるというか、ビルメンテナンス業界の究極課題について、少し前にピックアップしておいた記事のご紹介に繋げながら書いておきたいと思います。
ビルメンテナンス業界が底辺産業と言われる理由
ビルメンテナンス業界が底辺産業と言われるのは、なぜなのでしょうか?
誤解を恐れずにストレートに言えば、賃金が低い業界だからです。
世の中にたくさんの業種、業界ありますが押し並べて底辺業界と呼ばれる業界は、間違いなく賃金低いはずです。
賃金低いのは、それほど優秀な人間じゃなくてもできる仕事だからなのか。ほかにも理由があるのでしょうか。
最低賃金上がっているのに なぜか上がらぬ平均賃金 その訳
そこで今日のご紹介の「最低賃金上がっているのに なぜか上がらぬ平均賃金 その訳」この記事になります。
日本において過去20年以上、最低賃金はきれいな上昇トレンドを示していますが(20%アップ)、平均賃金は平行線です。
主要国で比較しても、日本とイタリアだけが低空飛行で、あとはみんな2割~5割上昇しています。
日本において、理由はもちろん調べ尽くされているわけです。
1. 賃金が安い非正規雇用が増え、平均を押し下げた。
2. 労働生産性は上がらず、企業に賃上げの原資がない。(賃金は本来、経済成長や労働生産性の向上の結果として引き上げられる。)
3. 企業は市場拡大に向けた設備投資に慎重だった。
こんなところしか理由はないのです。
だから対処方法(業績を上げて、賃金アップの原資を増やす)は簡単なはずなのです。
つまり、
1. 非正規雇用を利用してもよいが、あくまで正規社員の補助として必要最小限でしか利用しない。
2. そしてむやみに正社員も増やさない。社員を増やすのは売上・利益がアップしていて、同業他社と比較してもダントツに労働生産効率を高めきれていると自信をもって言えるときのみ。
3. 設備投資として、IT化やDXをまずはやれることから手掛けてみる。メイン業務以外は積極的にアウトソースしていく。それもなるべく早くに。(IT化の社内での普及には時間がかかる。)
大抵のビルメン企業は、横並び志向が強くて、特段現在においてもまま食えているのにリスクとる必要はないよ、同業が始めて来たら、うちもボチボチ手出してみようか、みたいな様子見気分でしょう。まあ、だからこそ底辺産業なわけですが(苦笑)。
このビルメンポストを見つけることができて、まあまあ御覧になられてみえる意欲あるビルメンさんは、積極的に小さく始めるトライ&エラーで経験積んでいけば、いつの間にか大きく同業他社と差が開いていることでしょう。
意欲あるビルメンさん、業界ステージアップのために、ともに切磋琢磨していきましょう!!
【参考サイト】最低賃金上がっているのに なぜか上がらぬ平均賃金 その訳は
日本の賃金は、なかなか上がらない平均賃金と、ぐんぐん上昇する最低賃金(最賃)が対照的なトレンドを見せている。二つのグラフを眺めていると、素朴な疑問が湧く。賃金の底上げは進むのに、なぜ全体は横ばいなのか。取材すると、日本の労働市場の課題が浮かんだ。 (山下真)
「日本だけ、ずっと上がっていない」。1月25日にあった春闘がテーマの経団連の会合。連合の芳野友子会長は賃金の国際比較グラフを示し、語気を強めた。
グラフは、主要な9カ国の平均賃金について、2020年までの23年間の推移を示す。最も伸びたのはスウェーデンで5割近く上昇し、韓国は4割以上増えた。日本は、ほぼ横ばいだ。