MENU

鎌倉移住で後悔しないために知っておきたい最近の鎌倉生活事情

今回は鎌倉移住について書きました。テレワークの記事が人気なので、郊外移住(旧鎌倉地域)にフォーカスを当ててみました。最近コロナ禍でテレワークの普及により、首都圏近郊・湘南地域に転居・移住を希望する人が増えているというニュースを見たことがあります。

東京も通勤圏内で特に人気のある鎌倉への移住はとても人気があります。鎌倉移住が人気の理由、鎌倉移住で失敗・後悔しないために不動産屋さんでは短時間で教えてくれないネタを中心に書いてみました。

■[参考サイト]コロナ移住、結局「首都圏近郊」が人気なワケ(東洋経済オンライン)

目次

鎌倉の移住ブームの背景を推測

テレワーク以前から鎌倉への移住はとても人気があります。鎌倉の地域を一言でいうと、よく言われるのはそれは行政面も含めて東京に比べてやはりいい意味・悪い意味でも田舎のような気がします。

やはり人口が少ないのといい面でも悪い面でも三方山に囲まれていた街だからです。東京の利便性のイメージのまま移住をするとかなり苦労することになると思います。

また鎌倉が好きで住んでいる人が多いのでなく、鎌倉に住んでいる自分が好きな人が多いのも最近の傾向のような気がします。そこが鎌倉ブランド信仰化されている理由の一つかもしれません。

鎌倉は東京に比べてやはりいい意味・悪い意味でも田舎です。

鎌倉にオシャレな不動産の増加

最近鎌倉には従来の不動産でなく、湘南地域の物件を対象としたオシャレな不動産が増えています。従来の建売販売や土地販売仲介の不動産とは違い、ライフスタイルを提案しつつ少し付加価値を付けた販売をしています。

WEBサイトでの物件紹介も従来の不動産的な掲載方法ではなく、オウンドメディア的手法でストーリー的な物件紹介をしているのが特徴です。その手法の方がSEO的にも効果的で検索結果の上位に来るので鎌倉移住で探している人には目に留まる事が多いでしょう。

掘り出し物件も多くて魅力的ですが、お値段は若干高めの物件が多いのと、格安物件もかなり手を入れないといけない場合や訳あり物件も多いので不動産物件の眼力がある人でないといい物件に巡り合わないかもしれません。

鎌倉市の不動産価格相場は高値安定傾向・鎌倉移住を推奨している人達は高所得者層のイメージ戦略の可能性!?

鎌倉移住をPR面・メディア面で推測してみると以前に比べてテレビ・メディア等で鎌倉を取り上げれる回数が増えています。

鎌倉移住を推奨している人の多くは東京から移住した高所得者層の方が多いのではないかと推測します。

実際にここ10年前後で鎌倉のイメージもガラリと変わりおしゃれで個性的なお店も数多く増えました。

また鎌倉に移住した高所得者層でもクリエイティブ系(メディア・マスコミ・デザイン・ファッション系毎日出社しなくてもいい仕事)の人が多い感じがします。

穿った見方かもしれませんが、自分の住んでいるところをアピール(メディアに取り上げられる)することにより、ブランド化による資産価値の向上や自分でビジネスしている場合は知名度向上・売上が上がるという相乗効果も期待されるからです。

メディアPRの中には最近流行りのポジショントークの場合もあるので鎌倉移住の参考にする際は精査が必要です。

特に旧鎌倉地域は地形上、土地のキャパシティが限られるのと、建築規制等により高層マンションや新規大規模開発が不可能です。

そのため常に需要と供給のバランスでいうと需要の方が常に高い状態なので不動産の資産価値でいうとPRすればするほど、すでに鎌倉に居住しているまたは取得している土地の資産価値が上がるという方程式が成り立ちます。実際に下記サイトの記事にある通り

鎌倉の不動産価格には「鎌倉プレミアム」とも言うべき目に見えない価値が含まれている」・「鎌倉市の不動産価格相場は総じて割高。立地や物件によるバラつきが大きい」

■[参考サイト]データで見る不動産購入 【神奈川県 鎌倉市】(住まいの情報館)

ここ数年のグラフを見る感じ、鎌倉市自体の地価はプレミアムブランド化等による高値安定傾向があり、需要のほうが高いため他の地域のようにコロナの影響等の土地の価格下落はあまり関係ないかもしれません。

なぜ鎌倉はテレビのロケ先として重宝されるのか?

テレビを見ていると旅番組やバラエティ番組でもよく鎌倉がロケ先として紹介されますが(だいたいサザンオールスターズの鎌倉物語がバックミュージックで流れるパターンが多い)、

その理由としてはロケ・取材の予算削減で予算をかけずにロケができ、日帰りで帰れて観光スポットも多く、ビジュアル的(インスタ映え的)もいいとなると鎌倉地域が最適なのではないかと推測します。

地方ロケの場合は宿泊手配や芸能人の報酬等を考えると1回のロケでもかなりコストが掛かります。

人気番組は別として番組内の1コーナーやスポット特集の場合、それほど予算がかけれられないので、取材先でのハズレの少ない湘南エリアで、かつ観光客向けお店が密集しているとなると選択肢が少なく鎌倉が最適な場所だからです。

平日でも若宮大路の道路ではロケバス(マイクロバス)がよく停車しているのを見かけます。

紹介される店舗が同じや出演する人も毎回同じ人が出ている場合が多いのは実績や直接取材交渉ではなく、取材慣れしているお店かコーディネーターがいるのかもしれません。

以前から鎌倉在住の人も世代交代の波が。。

最近、以前からあったお店が閉店されたり、建て替えされているのが目立ちます。

元々鎌倉に住んでいた住人もここ数年は世代交代が進み、店舗を経営していた人は後継者不在や相続税対策等の理由で閉店したり、手放したり、または後継者が変わり建て替えや業態変更が多いです。

最近ではくろぬま等鎌倉住民では知らない人はいないくらい知名度の高いお店が閉店しています。

■[参考サイト]コバカバ(旧小林カバン店)(Retty)
■[参考サイト]鎌倉の閉店した老舗書店「松林堂」跡に同名の居酒屋 次男が思い継ぎ(旧松林堂書店)(鎌倉経済新聞)

相続税分割による分譲住宅(宅地)の増加

不動産面・税制面で鎌倉移住が増えた要因を考えてみると以前はお屋敷だった家が相続税対策として、分割されて分譲住宅として販売される傾向が多く、供給戸数が増えたのもあるでしょう。

実際に以前は大きな敷地の建物は取り壊されて、似たような建売の建物が並んでいる光景をあちらこちらで見かけます。

コロナ禍によるテレワーク・リモートワーク普及によるワークスタイルの変化

新型コロナウイルスの影響でテレワーク・リモートワークを導入する企業が増えており、毎日出社する必要がなくなり、となると環境の良い鎌倉地域に転居して、週の数日東京に勤務するというスタイルをする人が増えてきています

今後もテレワークが定着した場合IT系やクリエイティブ系を中心にその傾向が高くなる可能性があります。

今後もテレワークが定着した場合IT系やクリエイティブ系を中心にその傾向が高くなる可能性

鎌倉移住でネット情報(鎌倉移住ブログ等)の物件の見極め方

以前は鎌倉移住の情報は湘南スタイル等の書籍がメインですが、最近ではネット情報がメインになっています。

先程述べたとおり、中にはポジショントーク的な記事や鎌倉移住のネットでの情報を見るとメリット面を重視したPR記事も多いです。ネットの鎌倉移住の紹介サイトの注意点をまとめてみました。

不動産のオウンドメディアの鎌倉移住サイトは注意!?

最近では大手不動産会社自身が発信している集客目的のブログやオウンドメディア記事が多いですが、そうした記事の場合、イメージPR記事的な内容が多く、デメリット等をあまり記載していない場合が見られます。

どこの地域も完璧な地域は少ないでしょう。ただその地域のデメリットを把握して移住することは大事だと思います。

自分の将来の人生設計やライフスタイルでカバーできるかどうかの判断が重要だからです。

特に移住や転居等は人生を左右するものであり、家電を買うのとはワケが違います。メリット面だけなく、きちんとデメリット面を紹介しているサイトを参考にするといいでしょう。

先程書いたとおり、オシャレな不動産も物件紹介もストーリー的な内容でどうしてもイメージが先行して、頭の中で物件購入後の妄想が働いてしまう場合が多いですが、実際を物件見てみるとぜんぜん違う(ネットあるあるでネットの紹介が素敵で購入したら、届いたら全く別物だった)場合もあるので、客観的な目線で物件を探すことが大事です。

例えば物件紹介でもその物件の現況より、その物件の地名の由来歴史等が延々書いてある場合は物件自体に魅力がない場合があります。※大手不動産ポータルサイトにありがちな物件写真より、近隣のコンビニや学校の写真ばかり掲載している等

どこの地域も完璧な地域は少ないのでその地域のデメリットを把握して移住することは大事

クリエイター系・フリーランス系など毎日出社する必要ない人の鎌倉移住ブログ記事は参考にならない!?

先程書いたとおり、鎌倉はクリエイティブ系の方が一般の住民の方よりブロガーとして情報発信をしている場合が多いです。

毎日出社する必要のない人と普段会社勤めをしていると人のライフスタイルは全く別なのであまり参考にならない場合が多いです。全く別物と考えたほうがいいかもしれません。

普段の鎌倉通勤している会社勤めの方は会社のコンプライアンス上、なかなか個人名で情報発信するのはリスクがあるのでどうしてもブログ等のコンテンツが少ないのが現状です。

ブロガーの中には鎌倉移住歴が浅かったり、中には鎌倉に住んだことのない人もいたりするので、必ずプロフィールを確認をして職業や移住歴等を確認したほうがいいでしょう。

参考にする場合、自分と同じ考えの人やライフスタイルが似ている人の情報を参考にするといいでしょう。

自分と同じ考えの人やライフスタイルが似ている人の情報を参考に

鎌倉への移住は生活時間(生活工数)を検討すべき

鎌倉に住むときには生活コストより生活時間(生活工数)で考える

鎌倉に移住する際は生活環境や所得面や生活コスト等金銭面の方にフォーカスしがちで生活時間(生活工数)はあまり注目されません。

生活時間(生活工数)とは例えばコンビニの距離や買い物に行くにも隣町までいくとか・子どもたちの送り迎え・ゴミを出すにも手間がかかる等の日常の生活にかかる時間です。

鎌倉に住む場合、海やのんびりした環境等のイメージが強いですが、買い物の不便さや渋滞等、普通の地域に比べて生活時間(生活工数)がかかると考えます。

時間をお金で買える裕福な方・平日等時間に余裕のある方・時間に余裕のあるリタイアした人にはいいかもしれませんが、特に共働き家庭や仕事が多忙な方や子育て中の時間に余裕のないファミリーは生活時間(生活工数)を必ず計算したほうがいいでしょう。

例えば鎌倉から東京までの通勤時間でいうと毎日通勤すると計算して毎日2時間(鎌倉-東京までの通勤時間)x5日(平日勤務日)x120日(年間勤務日数)=1年間1200時間になります。

東京都内に住む人(通勤往復1時間と計算)より少なくとも倍以上の時間を横須賀線の車内で過ごすことになります。
東京への通勤事情に関しては下記の記事をご参照ください。

ビルメンポスト
【鎌倉移住】鎌倉-東京間の通勤時間(年間1200時間)と横須賀線E235系時代の通勤環境を考察 鎌倉移住でやはり東京通勤を考えると横須賀線は重要で時間帯によっては混雑をしたり座れない場合もあります。横須賀線もE217系からE235系1000番代と置き換えが進んでいるの...
鎌倉への移住は生活コストより生活時間(生活工数)で考えるのが重要

鎌倉の空き家率は神奈川県の平均値とほぼ同じ

鎌倉の移住は人気で住みたい街ランキング(SUUMO)でも上位の常連ですが、神奈川県の空き家率の平均値12%で鎌倉の空き家率は11.8 %なのでほぼ同じなります。

鎌倉だけが空き家率が低いとか高いとかはないです。ちなみに藤沢で11.5%なのでほぼ同数です。

旧鎌倉地域は地形上、三方山に囲まれた地域なので住宅戸数に限りがあるので、供給のほうが少なく、需要のほうが常に高い状態なので、他のエリアに比べて高値安定状態で今後もその傾向は続くでしょう。

■[参考サイト]住みたい街ランキング(SUUMO)
■[参考サイト]神奈川の空き家率ランキング(スマイティ)

鎌倉移住する前に知っておきたい鎌倉生活で押さえておきたいポイント

住む地域はどこでも利点・欠点やメリット・デメリットがあります。特に欠点・デメリットは軽視しがちですが、しかしあらかじめそうしたデメリットを知っておくことにより、心構えや対策対処が可能になり、より快適な生活に近づけると考えます。

鎌倉でよく言われるデメリットに関してあげてみました。鎌倉移住の際の賃貸物件を借りるときや不動産物件購入時にチェックポイントして憶えておくといいでしょう。

■[参考サイト]あなたにとっての“住みやすい街”が見つかる「暮らしデータ」神奈川県 鎌倉市のデータ(goo住宅不動産)

アフターコロナ後の鎌倉の観光客の変化は?

鎌倉を訪れる観光客は年間約2000万人前後であり、最近は多少減少傾向のようです。ただインバウンドの観光客が多く、小町通りや江ノ電車内でも日本語後より外国語を耳にするほど多いです。

2020年度はコロナの影響を受けて観光客数が推計約738万人で、1963年の統計開始以来、過去最少でした。前年比約6割減と初めて1500万人を下回る等、かなりショッキングな数字です。

2022年度は約1196万人と復調してきているので今後は以前と同じくらいになると予想されます。

■[参考サイト]20年の鎌倉・観光客数、過去最少に コロナ直撃、6割減 (神奈川新聞)
■[参考サイト]令和4年(2022年)、鎌倉の延入込観光客数約1196万人 (鎌倉市)

一見鎌倉の観光客と鎌倉移住とは関係ないように見えますが、鎌倉市内の税収は観光収入の割合が高いので観光客が減るということはそれだけ税収が減るということになります。

鎌倉を訪問する観光客の数は変わらない可能性が高いですが、もしインバウンドの観光客が減った場合、観光客の質(特に客単価)が下がる可能性はあります。

インバウンド観光客はアジアの富裕層が多く、お土産や宿泊にそこそこお金を使いますが、日本人観光客は若年層の日帰り観光客が多く、食べ歩き程度の出費の可能性はあります。

鎌倉のお洒落なレストランでフルコースという出費をする観光客は少ないかもしれません。最近の鎌倉観光の注目は鎌倉市内にも大手資本のホテルを含め続々オープンしているので宿泊型の鎌倉観光が定着する可能性があるかもしれません。

観光・経済研究プロジェクトチーム鎌倉観光未来Study’sが調査した結果鎌倉の日帰り観光客は平均6,243円ほどの出費だそうです。

■[参考サイト]観光客と市民との共生を目指して~観光客がもたらす経済効果調査~(PDF/鎌倉市役所)

■[参考サイト]鎌倉市食べ歩き自粛条例施行後の小町通り・客観的レポート(はまれぽ.com)

■[参考サイト]鎌倉の観光客数及び海水浴客数の年間推移(鎌倉市役所)

鎌倉の観光客の数は変わらない可能性が高いですが、観光客の客単価が下がる可能性

■鎌倉でお店を開きたい人は下記↓の記事にまとめてありますので興味のある方はご参照ください。

ビルメンポスト
【鎌倉移住】鎌倉で起業・店舗を開業する際に失敗しないための押さえておきたいポイント 鎌倉に移住希望の方で鎌倉にお店を持ちたい・鎌倉で店舗を開業したい、鎌倉で起業したいという方も数多くいます。鎌倉で店舗等開業する際に押さえておきたいポイントをまと...

子連れで鎌倉移住希望の人が知っておきたい鎌倉の教育事情・教育コスト

子連れで鎌倉移住を考える人も多いです。子連れで鎌倉移住を考えている人は子どもが小さい方が多く、保育園等の状況にフォーカスしがちですが、移住となると長期スパンで考える必要があり、子どもの成長を考えると小学校・中学校・高校の方が大事です。

鎌倉の小中高の情報が少ないので書きました。

鎌倉の公立の小学校・中学校は基本的には学力レベルも他の地域より高いでしょう。基本的に地域ごとに徒歩圏内に小学校・中学校があり、マンモス校でなく4クラス前後の学校が多いです。

ただ学力レベルが高いので競争率が高く公立でも基礎学力がないと落ちこぼれになるリスクはあります。特に高校受験時、同じ成績でも他の学区では上位校が受験可能なのに、学校内の成績順位が低いために中堅・下位校を薦められることもあります。

公立小学校から中学校の学区がほぼ同じなのでそのまま上がるパターンが多く、ほとんどメンバーも変わることがないでしょう。

その他は旧鎌倉エリアの場合、横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校・中学校・鎌倉女学院・清泉小学校・鎌倉学園等があります。

塾に関しては鎌倉駅前だと中萬学院やハイステップ・栄光の個別ビザビ。または深沢地域にはステップ・雪ノ下には臨海セミナーがあります。

高校受験でそれなりの上位校を進学希望の場合は塾通いは必要になるでしょう。

高校に関しては鎌倉・藤沢エリア(旧鎌倉藤沢学区)は基本的に公立私立合わせて、高校が多いので、就学環境は恵まれている方です。

地方高校の場合、高校の選択肢が少ないので必然と進学校とそうでない高校と別れてしまいますが、鎌倉・藤沢エリア(旧鎌倉藤沢学区)は偏差値が拮抗している高校が多いので自分の学力に合わせた高校が選べるメリットがあると考えます。

また大学受験も東京エリアと近いので自宅から通学等も選択肢も可能です。

また都心に比べてこの地域(旧鎌倉藤沢学区)は高校受験はまだ公立のほうが私立に比べて進学に優位のところ(湘南高校・鎌倉高校)もあるので第一志望は公立を志望する生徒が多いです。

トータルの教育費を考えると都心に比べてリーズナブルかもしれません。

ちなみに通学に関しては高校は公立の場合深沢高校(バス)・大船高校(JR横須賀線)・七里ヶ浜高校(江ノ電)・鎌倉高校(江ノ電)以外は小田急沿線が多いのでJR横須賀線・東海道線の乗り継いで藤沢に一旦出て、そこから小田急で通学等多少時間と交通費がかかるかもしれません。
※深沢高等学校は2027年に藤沢清流高校と統合される予定で校舎は藤沢清流高校の校舎を利用する予定だそうです。

■[参考サイト]神奈川県鎌倉市の公立の高校一覧(みんなの高校情報)
■[参考サイト]藤沢清流、深沢と統合へ(タウンニュース)

東京に比べて高校の数も多く、進学校も公立が主流

鎌倉での仕事・求人はパート・バイトは観光客向けが飲食店メイン

鎌倉は他の地域違い、観光商業で成り立っている街なので、パートや就職の求人もどうしても観光客向けの商店や飲食店の求人か福祉介護サービス等求人が多く、普通の事務作業の求人が少ないのです。

鎌倉の飲食店の仕事を掛け持ちバイトして働いている人も少なくありません。東京のような普通の会社の事務職の求人となるとやはり横浜までいかないとないのが現状です。

鎌倉にはハローワークはなく、鎌倉市はハローワーク藤沢の管轄地域になります。鎌倉移住する前に必ず働き先は決めておくことが大事です。

鎌倉市内の求人は業種的にも限られる。普通の会社の一般事務職は横浜で行かないと求人がない場合も

鎌倉の物価・鎌倉市内で買い物する場所は限られてしまう?

鎌倉(旧鎌倉地域)で一番の問題は買い物する場所が限られるということです。鎌倉の生鮮食品は鮮度はいいですが、鎌倉の物価は高めです。

近隣の湘南地域の物価より高めで東京都内と同じかもしれません。

鎌倉の物価が高い理由は買い物する場所が限られるのも原因の一つだと思います。ちなみに鎌倉の物価が高い理由のもう一つは観光客向けのお店が多いのもあるでしょう。

旧鎌倉地域で買い物をするスーパーだと鎌倉駅前の東急ストア・ユニオン・紀ノ国屋等に限られます。

少し離れたやまかストアや深沢の相鉄ローゼンや逗子ハイランドや七里ヶ浜の西友ストアもあったりします。他の地域に比べて圧倒的に日用品のスーパーが少ないです。

あとは鎌万水産やよくテレビで取り上げられる鎌倉市農協連即売所(通称レンバイ)がありますが、鎌倉野菜ブランド以降、最近ではレンバイの農家の方も以前に比べて料理人向けの西洋野菜が多く、家庭で食べる普通の野菜が以前に比べて少ない感じがします。

鎌倉の地元の人は買い物は駅前のスーパー以外には隣町(逗子・藤沢・大船地域)に買い物することが多く、渋滞等を考えると半日くらい時間を取られることを覚悟する必要があります。

逗子・藤沢にはOKストアがあったり、大船にはコーナンのショッピングモールや大船駅前の昔ながらの商店街もあるので安さを求める人や日用品をまとめ買いをする購買スタイルになるのではないでしょうか。

またはパルシステム等宅配サービスを利用している家庭も多いです。

ちなみに紀伊国屋以外は鎌倉駅の近くのスーパーは駐車場はないか、離れた場所になってしまうので、鎌倉駅前での買い物は自転車のほうが便利です。

鎌倉駅のスーパーは紀伊国屋以外は駐車場が離れているので自転車のほうが便利

自転車移動は鎌倉市内だけ・車必須

鎌倉(旧鎌倉地域)に住むということは車は必須だと考えます。やはり買い物に行くのには車が必要だからです。もちろん自転車も大事ですが、基本自転車は鎌倉駅前までの買い物レベルしか活躍してくれません。

鎌倉から隣の地域にいくには山を超える必要があり化粧坂や朝比奈峠等をママチャリで漕いでいる人見たことはありません。また鎌倉は自転車の路上駐輪は厳しくてすぐに回収されてしまうので駐輪場にきちんと止める必要があります。

ちなみに放置禁止区域に駐輪して回収されてしまうと鎌倉市大船自転車等保管場所(小袋谷)まで引き取りに行かなければいけなくなります。

■[参考サイト]自転車等放置禁止区域について(鎌倉市役所)

鎌倉は夜が早い

鎌倉の商店は一部の飲食店除き、どうしても夜早く(20時前後)閉まってしまいます。昼間賑わっている小町通りは20時以降ではガラリと雰囲気を変えます。鎌倉は観光としてしかも対象は神社仏閣なのでどうしても早いです。

東京のように仕事が終わってみんなでワイワイとか買い物とか楽しみは基本的にはないと考えたほうがいいでしょう。

むしろ家族との団欒を大切にしたい方・楽しみたい方は静かなのでおすすめです。バーやレストラン等は他のエリアに比べて多いですが、観光客向けなのでお値段は高めになります。

鎌倉は夜が早いですが、家族との団欒を大切にしたい方・楽しみたい方は静かなのでおすすめ

鎌倉の行政サービスとゴミ収集に関して

鎌倉の行政面はどうしても他の地域より劣っているでしょう。市役所の建物の老朽化を見ても、最近建て変わった藤沢市役所や戸塚区役所に比べても見劣りします。

また現在鎌倉市役所は深沢地域に移転するしないで揉めています。新築されたとしても深沢地域に移転する可能性が高いのでその点も考慮しておいたほうがいいでしょう。

毎日の日常生活に直結しているゴミ収集にフォーカスしてみると鎌倉地域はゴミは有料です。

さらにゴミの分類も厳しく製品プラスチックや容器包装プラスチックも分類して出さないといけません。

他の地域と違うのは植木剪定材の日もあったりします。製品プラスチックと燃えないごみが月1回しかないのが厳しいです。

エコロジー生活推進・大気汚染問題等が理由ではなく、ゴミ焼却場の性能の老朽化の問題によるところが大きいでしょう。

鎌倉地域はゴミは有料になります。分別ルールも他とは違うので注意が必要

鎌倉の行政情報は鎌倉市発行の「広報かまくら」がおすすめ

鎌倉の行政情報は月1回(以前は月2回発行)発行・鎌倉市内の住民に配布されている「広報かまくら」を閲覧するのをおすすめします。「広報かまくら」は昭和26年から発行されているのと、個人の鎌倉情報のポータルサイトよりも、公式の情報なので信頼性が高いです。

鎌倉市外に在住の方も鎌倉市役所のホームページにて無料にて閲覧できるのとバックナンバーも閲覧できます。ちなみに平成24年度以前の広報かまくらは鎌倉図書館にて閲覧可能です。

また鎌倉市が発行している「かまくら暮らしのガイドブック」も鎌倉市関する観光から生活に関するありとあらゆる情報が掲載されていて辞典的な役割をしてくれます。

鎌倉市役所でも無料にて配布しているのとネットでも無料にて閲覧可能なので、鎌倉移住を検討しているかや鎌倉に引っ越してきた方、また鎌倉に在住している方も一読をしておくといいでしょう。

■[参考サイト]広報かまくら(鎌倉市役所)
■[参考サイト]かまくら 暮らしのガイドブック(鎌倉市)

鎌倉生活での定番の悩み・鎌倉移住時に覚悟をしないといけないこと

これは鎌倉エリアに移住する時(逗子・葉山も同じですが)必ず不動産屋さんから説明があることと地元の人としては日常当たり前のことですが都心に暮らしている人にとってはハードルが高い可能性があります。

鎌倉の虫・外来種動物問題

鎌倉に引っ越すまえに必ず不動産さんが言うフレーズとしては海側は塩害・砂害があるということと山側は湿度高く、虫が多いということをよく言われます。

特に鎌倉の山側(旧鎌倉地域でいうと大町や八幡宮側等)はどうかというとやはり谷戸の地域が多く、湿度が高く、虫が多いのを覚悟をしないといけません。

虫に慣れていない東京のマンション住まいの方が鎌倉に移住するとまずびっくりするところです。

また虫もゴキブリ・ヤモリ・蜂はさることながら見たことないサイズのムカデやゲジゲジが普通に家の中に入ってきます

場所によってはムカデには平均年1回のペースで刺れるくらいと考えておいたほうがいいでしょう。(洗濯物に潜んでいる場合が多い)。完全に防ぐことはできないので共生するしかないです。

虫が苦手な方は難しいかもしれません。また外来種動物(タイワンリスやアライグマ)等もいます。アライグマはラスカルのように可愛い感じではなく、夜行性で凶暴で屋根裏等に住み着く場合が多いです。

■[参考サイト]アライグマによる被害(鎌倉市役所)
■[参考サイト]タイワンリスによる被害(鎌倉市役所)

虫は完全に防ぐことが出来ないので共存前提で生活を

鎌倉海側地域は塩害によるサビ・砂害に注意

鎌倉の海側(旧鎌倉地域でいうと材木座・由比ヶ浜・長谷・極楽寺・稲村ヶ崎・七里ヶ浜等)海側は塩害によるサビ等の被害を鎌倉に引っ越す時には念頭においておいたほうがいいでしょう。

具体的には自転車を外に置きっぱなしをしておくと錆びたり、ベランダの釘が錆びたり等、普通の地域に比べて建物の劣化もどうしても早くなります。

屋外にある給湯設備やエアコンの室外機等も通常より寿命が短いでしょう。

また潮風が強い時は洗濯物もパリッと乾くことも少ないでしょう。浴室乾燥機があると重宝します。

また塩害と同様に砂害の被害も鎌倉移住する際に念頭に置いておいたほうがいいでしょう。定期的にベランダ・玄関・サッシのレール等砂汚れを落とす必要があります。

フローリングをルンバで掃除をすると埃より砂が多い場合があります。砂害は海の側の地域だけはありません。

鎌倉駅前付近くらいまで砂は飛んでくることがあります。新築する場合には住居の外に水道口を設置したほうがいいのとまたはケルヒャー等高圧洗浄機を購入したほうがいいでしょう。

屋外にある給湯設備やエアコンの室外機等も通常より寿命が短い・新築する場合には住居の外に水道口を設置したほうがいいのとまたはケルヒャー等高圧洗浄機を購入

鎌倉の凪の時は蒸し暑い

湿気や湿度が高いというのはよく知られていますが、凪は意外と知られていません。、年に数回凪(風力0の状態)があり、特に夏の時期とかはかなり湿度が高く、蒸し暑く感じることがあります。

鎌倉の湿気問題・体感湿度も高め

鎌倉の気候は東京に比べて朝晩は涼しいですが、その代わり湿度は東京に比べて高めで体感湿度も高いと思います。どうしても海の近くで潮風と谷戸に挟まれているので風が抜けきらない地形が原因のような気がします。

鎌倉は町中でも紫陽花を見ることができますが、基本的に紫陽花は湿気が高いところに自生します。特に自生している紫陽花が咲いているということはそれだけ湿気が高いということです。

鎌倉の山側に移住希望の方は自生している植物を観察してみるといいでしょう。また外壁等の苔チェックもするといいでしょう。

自生している紫陽花が咲いているということはそれだけ湿気が高いということです。鎌倉の山側に移住希望の方は自生している植物を観察

鎌倉の谷戸地域は携帯電波がつながらない・地デジ難視エリアがある

この首都圏で意外とお思いの方が多いですが、鎌倉は谷戸が多く電波の特性上、携帯の電波が入りにくいです。特にソフトバンク系は入りづらいところが多いです。特に密閉率高い住居の場合、窓側に行かないとつながらない場合があります。

光回線を導入してWI-FI経由で接続をするか別途フェムトセルをレンタルするしかありません。

鎌倉移住する前に必ず電波が入る地域かどうかを確認したほうがいいでしょう。

ちなみにテレビも同じで地デジ導入時に鎌倉は難視聴地域問題がありました。鎌倉市役所屋上に鎌倉テレビ中継局が設置されています。ただ谷戸の地域では現在でも入りにくいところがあるかもしれません。

その場合はケーブルテレビを検討することになるでしょう。鎌倉のケーブルテレビはJ:COM 湘南・鎌倉になります。

■[参考サイト]鎌倉テレビ中継局(Wikipedia)

鎌倉は以前より災害リスクが高くなっている!?

鎌倉は他に比べて災害リスクが高いと最近言われてきています。地球温暖化による気候変動で以前は快適であった地域がそうでなくなっています。

賃貸時や戸建て購入時または新築時は災害対策がきちんとされているか、災害時避難対象地域でないか確認したほうがいいでしょう。

津波は念頭に置いておく

鎌倉は東日本大震災以降、津波のシミュレーションを行って津波の被害が甚大であることがわかったからです。

実際に関東大震災の時には由比ヶ浜・長谷あたりは浸水して大仏あたりまで津波が来ています。

もし東日本大震災クラスの津波が来た場合、海岸から鎌倉駅までは下りなのでシミュレーション通り鎌倉駅辺りまで浸水するリスクはあるかもしれません。

また旧鎌倉地域は高層建物が少ないので津波が来た場合でも山に逃げるしかありませんので普段から逃げる場所の検討や足腰を鍛えておく必要があります。

■[参考サイト]鎌倉市津波シミュレーション動画(鎌倉市役所)

鎌倉の台風被害(倒木・停電・塩害被害)

また大震災や津波は確率的に少ないのでそんなに心配していない方もいますが、最近は地球温暖化による台風被害のほうが毎年起こる確率が高いです。

東京に比べて台風が上陸するまたはかすめていく確率は高いです。特に令和元年台風15号・19号は先程も書いたとおり被害が大きく、自衛隊の災害救助要請もあり、あちらこちらで倒木が見られ、ハイキングコースも長期閉鎖をやむなくされました。

台風通過後は先程書いた倒木・停電被害もありますが、塩水の塩害の被害が大きく、台風通過後は必ず家・車・植物の水撒きは必須です。

また紅葉の季節前だとすべて枯れてしまいます。ちなみに鎌倉は大きな河川がないですが、鎌倉駅付近だと横須賀線のガード下等、地域により局地的に浸水することがあります。河川が氾濫するとなると大船深沢地域の柏尾川辺りがリスクがあるでしょう。

■[参考サイト]県、自衛隊に災害派遣要請 鎌倉市内の倒木、土砂被害で(神奈川新聞)
■[参考サイト]鶴岡八幡宮の大銀杏倒れる 回復も不可能に
■[参考サイト]鎌倉防災情報ハンドマップ
■[参考サイト]かまくら防災読本(鎌倉市役所)

台風通過後は塩害防止の為、家・車・植物の水撒きは必須

鎌倉は竜巻・ダウンバーストが起きやすい地形!?

鎌倉の地形は三方が山に囲まれているのと海側に面しているので、気象条件により、竜巻やダウンバーストが起こりやすいリスクもあります。

実際に最近では2010年には材木座から二階堂かけて竜巻の被害があったのと、同年には樹齢1000年の鶴岡八幡宮の大銀杏が倒木の被害にあったのも強風によるダウンバーストが原因と言われています。

■[参考サイト] 鎌倉の突風は「竜巻と推定」、屋根瓦が飛ぶなど被害家屋は369戸/神奈川 (神奈川新聞)

鎌倉の高潮被害・砂浜の侵食問題

台風時の倒木被害も多いですが、海側の問題として、最近高潮の被害が顕著になってきています。高潮は台風や発達した低気圧が通過する際、海水面が大きく上昇する気象現象で、特に満潮と高潮が重なると水位がさらに高くなり大きな災害が発生確率が高くなります。

鎌倉の場合、特に坂の下地域や稲村ガ崎地域での高潮の被害の影響があると言われています。

■[参考サイト]「高潮マップ」作成へ (タウンニュース)

また海岸付近の砂浜の侵食被害も最近すすんでおり、特に台風後の砂浜の侵食が顕著に見られます。

稲村ガ崎は砂浜の侵食だけなく、道路崩落まで起きており、同様に坂の下でも国道134号線の道路一部崩落により、その下に埋設されている下水の圧送管が破損して汚水が海岸に流出する等の被害出ています。

実は下水の圧送管は旧鎌倉地域の大半の下水を坂の下にある西部ポンプ場から七里ガ浜処理場送っており、一部の地域だけなく旧鎌倉地域全域に影響が出るものです。

■[参考サイト]稲村ガ崎における下水流出事故について(鎌倉市役所)
■[参考サイト]稲村ガ崎の歩道80cm沈下 (タウンニュース)

ゲリラ豪雨

最近猛暑による練馬・八王子地域のゲリラ豪雨が頻発をしていますが、鎌倉地域はゲリラ豪雨はそれほど多くはありません。ただ以前に比べていきなり降って止むスコール的な豪雨はたまにあります。

もし鎌倉で大規模災害が発生した場合、復旧が長期化の可能性

鎌倉は地震等、大規模災害が起こった場合の被害は他の地域に比べて被害が大きいのと復旧が長期化すると考えます。

鎌倉は三方山に囲まれた地形というのは有名ですが、そのデメリットとして隣地域への道路が津波や火災・崖崩れ・電柱の倒壊によって寸断された場合や渋滞等により、他の地域からの救助に時間がかかるからです。

実際に東日本大震災の時でも給油のため下馬四ツ角のガソリンスタンドから名越方面まで車の行列の渋滞が起きていました。

空からの救助(ヘリでの救助)の場合にも旧鎌倉地域内にヘリポートが存在しません。各地域の小学校を臨時のヘリポートとして使う可能性あるかもしれません。

また鎌倉の地震が起こった場合、津波被害がフォーカスされがちですが関東大震災時は火災等の被害も多かったと言われています。

つまり津波・火災・倒壊(崖崩れ含)の対策を考えておくのと、他の地域に比べて災害救助が遅れる可能性があるのでそれまでの自衛策を考えておくことが必要でしょう。

幸い、旧鎌倉地域には工場等はないので大規模火災のリスクは少ないですが、小町通りを含め飲食店はかなり多いので火災の延焼のリスクはないとはいえません。

最近では2021年11月に鎌倉駅から300mほどの距離の大町で火災がありましたが、隣家6棟に延焼した火災で鎮火まで8時間半かかりました。

また以前は現在のユニオンやホテルメトロポリタン鎌倉の場所にあった鎌倉消防本部や鎌倉警察署は現在、海の側に移設されたので津波になった時に通常時のように活動や出動できるのかという不安もあります。

旧鎌倉地域には他には消防団や小さい出張所しかありません。必要以上に不安になることはありませんが、きちんとした備えやいざという時の避難や救助活動の準備はきちんとしておくことが大事だと考えます。

■[参考サイト]【火事】神奈川 鎌倉市で火事!「大町1丁目」「布団屋さん?の裏あたりの民家。通行止めになってます」
■[参考サイト]鎌倉震災誌/昭和5年鎌倉町発行(国会図書館デジタルコレクション)
■[参考サイト]大正関東地震「当時の航空写真を中心に」(鎌倉市)

近年・鎌倉で増加している以前にはなかった問題

ここ数年、鎌倉では鎌倉への観光客増・移住者の増加・新しい業態店舗のオープンで以前には無かったトラブルも増えているのでまとめてみました。

鎌倉の渋滞問題・意外と語られない「道が狭い問題」

鎌倉は渋滞が酷いです。これは以前からよく言われることですが、結論から言うと道が限られているからです。海側の国道134号線はもちろんのこと、八幡宮の交差点・下馬の交差点・市役所前の交差点等、いずれにしてもどこかで渋滞の列に並ばないといけません。

自分は車持っていないから関係ないもんという人もいると思いますが、バスを利用するとなると道が限られているので結局同じことになります。特に連休や祝祭日は歩きを覚悟したほうがいいでしょう。

鎌倉の渋滞はよくニュース特集でクローズアップされますが、もう一つ問題なのは道の狭さです。鎌倉は一本路地に入ると細い路地が多数あります。

以前は閑静な住宅で風情があっていいですねと言われることが多かったのですが、最近は路地裏のお屋敷も相続税対策で土地が分割されて、宅地開発されてしまい、それだけ住人が増えています。

住人が増えたとしても道路が拡張されておらず(計画もなく)、車の往来も以前より多く、すれ違いがとても大変です。

建て替え時に敷地がセットバックされているところが増えていますが、現状まだまだです。そうした分割された分譲住宅に住む人は高所得者層の若い子育て世代が多く、アルファード・ノアのようなワンボックスに乗っている人も多いので余計すれ違いに苦労することが多いです。

鎌倉の移住で物件を探す際には自分の購入する土地以外に表の通りから自分の購入する土地までの道幅や途中の住人の車種等を確認することをおすすめします。

鎌倉の裏道地域に移住を検討する場合、自分の購入する土地建物以外に表の通りから自分の購入する土地までの道幅や途中の住人の車種等確認

鎌倉は閑静な住宅街も最近は騒音問題も

鎌倉の住みやすさの主な理由の一つに鎌倉は閑静な街というイメージがありますが、都心に比べて静かです。ただ最近閑静な住宅街にも騒音問題がちらほら聞こえてきます。

その理由としては閑静な住宅街内に民泊・シェアハウス・店舗(飲食店・雑貨店・ギャラリー)をオープンする人が増えているからです。

特に民泊やシェアハウスは夜間に騒ぐ場合も多く、騒音問題やゴミ捨てルールマナー軽視等のトラブルになっています。

店舗の場合は人気店舗の場合、行列等によるトラブル・路上駐車・臭気問題等があるのでどちらの場合も注意が必要です。また土日だけフリーマーケット等イベントを行う家もあります。

■[参考サイト]鎌倉にある某乗馬施設の迷惑行為まとめ(Togetter)

最近問題な山林放置による倒木・日照問題

鎌倉は谷戸地域が多いので元々日当たりのよい土地は少ないのですが、それに追い打ちをかけて最近、問題なのは山等の山林が放置されているところが多いので、草木が生い茂り日当たりが悪くなっていたり、台風等での倒木被害が大きいのが問題になっています。

特に他の地域と違い鎌倉は風致保存地区の場合、伐採に関して罰則規定あるのと、また所有者の高齢化や相続のため山林が放置されている場合が多いです。

令和元年台風15号、19号では倒木の被害停電や自衛隊派遣までのレベルの被害までありました。鎌倉は岩盤の上に木が立っている場合が多く、根が深くないので倒木リスクが高いと言われています。

自分が移住する場所がもし山に近い場合、倒木リスクや現在の日当たりだけではなく、10年後の日の当たり方も見据えて検討したほうがいいでしょう。

■[参考サイト]鎌倉市風致地区条例(鎌倉市役所)

自分が鎌倉で引っ越す場所がもし山に近い場合、倒木リスクや現在の日照状況ではなく、10年後の日照状況も見据えて検討

鎌倉特有のオーバーツーリズム・観光公害問題

最近ではオーバーツーリズム問題というと鎌倉のスラムダンク踏切をメディアで取り上げられることが多いですが、

スラムダンク踏切以外にも鎌倉ではオーバーツーリズム問題が多数あります。以前に比べて顕著に増えてきているのはそれだけ観光客(インバウンド客)が増えてきているからだと推測されます。

「閑静な住宅街で観光客が植木の花を勝手にとったり」「敷地内に勝手にゴミを捨て」「駐車している自転車のかごにゴミを捨てる」「勝手に敷地内に入って写真撮影」「夏の時期は海水浴客が多く、深夜まで海で騒ぐや鎌倉駅前で水着で歩く等のマナー」「ちょっと前に問題になって食べ歩きのマナー向上条例ができた小町通りの食べ歩き問題」「江ノ電の混雑問題」等、書き切れない位の問題があちらこちらで発生しています。

どれも啓蒙活動以外は根本的な解決策はないものが多いです。鎌倉の行政は税収は観光収入がメインなのであまり厳しくできないという面もあります。

根本的な問題としては旧鎌倉地域の都市構造と観光客のキャパシティが超えているのがそもそもの要因と考えます。

上記の問題以前から、交通問題(車の渋滞問題)があり、平成時代から鎌倉市もパーク&ライド等の実施をしていますが、なかなか解決までには至らないのが現状です。

旧鎌倉地域だけ、ロードプライシング化(土日祝日有料交通規制)を行うと言う話も出ていますが、実現の見通しは立っていません。

土日祝日は公共交通機関(バス・タクシー・江ノ電)の定時運行がまず不可能な状態で、徒歩自転車以外で買い物行くのも難しい状態なのと、観光客もタクシーが捕まらないので、鎌倉駅のタクシー乗り場が行列できています。

仮にUBERのようなライドシェアが解禁されても道路が混雑しているのであまり変わらない可能性が高いです。

■[参考サイト]車道で撮影、私有地侵入…スラムダンク〝聖地〟鎌倉オーバーツーリズム(産経新聞)
■[参考サイト]江ノ電「スラムダンク踏切」に外国人客が殺到!ゴミのポイ捨て、民家に侵入…観光公害の深刻危機(ダイヤモンドオンライン)
■[参考サイト]パーク&ライド(鎌倉市)
■[参考サイト]鎌倉ロードプライシングの検討内容と検討経緯等について(鎌倉市)
■[参考サイト]鎌倉市はマナー条例でどう変貌するのか(東洋経済オンライン)

鎌倉市役所の深沢移転・JR東海道線・村岡駅開業

現在は鎌倉駅西口側の御成町にある鎌倉市役所ですが、老朽化のため深沢地域に移転の話があります。元々はJRの旧大船工場があった跡地でそこにショッピングモール等の誘致や市役所移転の計画をしています。

またJR東海道線の線路も近いので同時に村岡駅(仮称)を設置する計画も並行して進んでいます。村岡駅を設置する場所は旧国鉄湘南貨物駅の跡地になります。

鎌倉市役所の深沢移転は鎌倉市民でも賛否両論があるようです。一つには防災の観点から移転するというにも関わらず深沢の移転場所が洪水浸水想定地域に指定されているのと利便性向上の観点の面でも旧鎌倉地域住民からしてみると深沢地域は遠いので利便性は劣るという声もあります。

またコロナ禍による観光収入減による税収・財政面の変化等もあります。ちなみに鎌倉市役所が深沢に移転したとしても手続き関連の部署は現在の市役所の場所に窓口は残す予定だそうです。

ちなみに今の市役所庁舎は1969年(昭和44年)に完成して、増築や補強工事をしながら利用しています。それ以前は現在の鎌倉生涯学習センターの場所にありましたが火災による全焼で現在の場所に移りました。

村岡駅に関しては詳細な設計計画が発表されていませんが、鎌倉側のメリットはさほどないように感じます。むしろ藤沢側(弥勒寺・高谷・村岡地域)のメリットのほうが大きいような気がします。

湘南モノレールの深沢駅の改良や現状の道路のキャパでは足りない可能性があるので道路拡張や江ノ電バスの車庫が近いので新路線開業等あるかもしれません。

■[参考サイト]本庁舎整備に向けた取組(鎌倉市役所)

鎌倉移住体験にはシェアハウスや民泊で週末短期ステイも

最初から土地や家を買ったり、賃貸で家を借りるのはハードル高いと思います。鎌倉にはシェアハウスや民泊できる場所も多数あるのでまずはお試して住んでみるのをおすすめします。

■鎌倉のシェアハウスに関しては下記↓の記事にまとめましたので興味のある方はご参照ください。

ビルメンポスト
鎌倉シェアハウス事情と鎌倉移住女子に伝えたい失敗しない選び方 鎌倉移住で人気の鎌倉シェアハウスについて、現在の鎌倉シェアハウス事情や鎌倉のシェアハウスの注意点・ポイントをまとめました。特に旧鎌倉地域(長谷・材木座・小町・大...

鎌倉に移住してきた人のその後はどうなる!?

鎌倉移住の推奨の記事は多いですが、鎌倉移住後のその後に関して記載している記事が少ないので書きました。

統計データはありませんが、生まれたときから鎌倉在住や先祖代々鎌倉に住んでいる人以外で鎌倉に移住してきた人はそのまま定住する割合はそれほど高くないです。

鎌倉に移住して賃貸で住んでいる方は3年-5年前後、土地や物件を購入して住んでいる方でも10年-20年位でまた他に移住する人が多いのではないでしょうか?

また鎌倉を離れる理由としては地元に馴染めない・子育ての問題・子どもが高校卒業したタイミング・東京に利便性に劣る・転職/異動/転勤等仕事の問題等、人それぞれになります。

現在の鎌倉在住の方は都心への回帰や駅近くのマンションに移住

鎌倉のシェアハウス等利用している若い世代の方はさらなる自由をもとめて沖縄や石垣島等の離島に移住する人もいますが、ちょうど昭和40年代に開発された坂の上の分譲地(梶原分譲地・鎌倉山分譲地等)の物件を購入して住んでいた人の場合は高齢のため、医療福祉面や移動に不便を感じ、
家を売却して駅近くのマンションや大船・戸塚・藤沢・横浜のマンションまたは東京都内のマンションに移住する人もいます。

息子娘世代がその後のその物件に住むかというとそういう可能性は低いです。

すでに東京等に住居を構えている場合も多く、わざわざ不便なところに引っ越す必要もなく、また建物の修繕・建て替え・維持費等コストの面をどれもとっても得策でないと考えます。

鎌倉に移住するのは損か得なのか?

他の鎌倉の移住の記事を見ると短期間でのメリットデメリットを書いているところが多いですが、10年-20年スパンで鎌倉移住を見た際に本当に得かどうかを考察してました。

確かに海や山に囲まれた土地はプライスレスな部分もあります。個人の価値観によるところが大きいので、今回はあえて不動産(土地/家の資産価値)の観点から考察してみました。

鎌倉の家を売却して都心へ回帰する方程式が崩れるリスク

旧鎌倉エリアは土地の価格が下落リスクが少ないですが、今後需要と供給のバランスが崩れて、売るに売れないケースが出るリスクがある可能性があります。

先程書いたとおり、老後は鎌倉の住居を売却して、売却益で駅近くのマンションや大船・戸塚・横浜のマンションまたは東京都内のマンションを購入して移住のパターンも鎌倉の不動産価格が下落をしないという方程式の上で成り立っています

逆に不動産価格が高止まりで一般の人が買えなくなる需要と供給のバランスが崩れる可能性(芦屋や田園調布エリア)があります。

実際に下記の記事の例で紹介されているようにすでに鎌倉市の西鎌倉エリアは土地区画が大きくて全体の価格が高くなってしまい、都心から離れた高級住宅地に住民がいない状態の事例が出てきています。

鎌倉の分譲地によっては住民協定により、土地の分割販売が禁止されている可能性があるからです。

この現象は今後、人気の旧鎌倉エリアにも当てはまる可能性はあります。

[参考サイト] 郊外の高級住宅街が沈没…買い手なしの「売るに売れない」悲劇 (幻冬舎ゴールドオンライン)

例えば東京から鎌倉に移住して新築等で戸建てを購入した場合でも、売却時に購入した不動産価格と同等かそれ以上で売却をしないと上記記事に書いてあるとおり、都心に転居または利便性の高い駅前のマンションに買い替えをするというステップが踏めないリスクがあります。

むしろ土地の下落リスクが低く、需要と供給のバランスが崩れない東京近郊の戸建てを購入して、週末だけ鎌倉に遊びに行くスタイルのほうがトータル的コストは低いのではないかと考えます。

塩害や湿度による建物修繕のコストも念頭に

地価価格以外に考慮すべきものがあります。それは建物修繕のコストです。ただ建物のメンテナンスのコストはかかります。

あまり物件購入時に不動産さんは言いませんが、例えば普通の建売物件を購入した場合でも他のエリアに比べて鎌倉特有の塩害や湿度による影響による建物の劣化が早く、建物の修繕のコストかかるからです。

ちなみに固定資産税に関してはよく鎌倉は高いという話がありますが、建物や地価によって他のエリアに比べて高い低いは一概に言えないでしょう。

■鎌倉の不動産・古民家に関しては下記↓の記事にまとめてありますので興味のある方はご参照ください。

ビルメンポスト
鎌倉地域の独特の不動産事情と鎌倉の古民家暮らし 鎌倉の物件・不動産探しは他の地域に比べて難易度が高く、さらに鎌倉古民家物件になると物件数が限られるのでさらに難しいです。特に賃貸を含め、旧鎌倉地域(極楽寺・長谷...
この記事がよかったらシェアお願いします!
  • URLをコピーしました!
目次