リーマンショック後、徐々に欧州では景気が回復し始めたが、経済の低迷が原因で発生したオフィスデザイン「New Way of Working」の活用は続き、現在も継続している。2012年頃からは、FMのカンファレンスなどで「Talent War(人材争奪戦)」という言葉が聞かれるようになり、多くの企業が時代にマッチした優秀な人材を確保するために、New Way of Workingを用いた働き方の効果を信じ、各社が採用していった。
しかし、コミュニケーションの円滑化をテーマにしたNew Way of Workは、ITの導入を前提とした新しい働き方であり、多くの会社にとって採り入れることは容易ではなかった。New Way of Workの導入を運営も含めて任されたのがファシリティマネジャーだった。いわゆる“チェンジマネジメント”である。
ファシリティマネジャーは、ワークプレースの設(しつら)えを変えるだけでなく、働き方(ワークスタイル)の改革も同時に行うことが求められるようになった。ファシリティマネジャーがワークスタイルを変化させた事例として、オランダの金融機関Rabobankと電力会社Essentのケースを説明する。
【参考サイト】欧州のFM最新潮流を知る「IT化によるイノベーションの時代へ」
FMの欧州の最新事情ということで、遅れている日本の将来のファシリティマネジメントを考えていくうえで海外先進国の事例を知ることはとてもためになるのではないでしょうか。
結局海外でもIoTによる人間と機械の協働でホスピタリティや生産性を上げていくというやり方に変わりはありません。
ウェットでなかなか変われない日本と違って、優位性があればどんどん変えていく文化の違いでしょうか。
まあ、日本も遅ればせながらも変わらなければならないことは、今回のコロナ禍ではっきりしました。先んじて動ける先進性と資金力のあるところが、勝ち組になるということでしょう。