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【清掃会社の破綻事例】理念は崇高だったが・・・利益は大事

「育児と仕事を両立する女性を応援する」という崇高な理念。
経営多角化、保育園事業はビルメン事業ともシナジーを生んでいたようですが、
やはり本業における利益が大事ということです。

【参考サイト】理念は崇高だったが…清掃業者を自己破産に追い込んだガバナンス崩壊

MoTは2016年1月に設立。ホテルのベッドメーキングに特化した清掃事業を行っていた。大阪府や奈良県、京都府、広島県、福岡県、鹿児島県の西日本エリア6カ所に拠点を構え、大手ホテルなどを主要顧客として事業を展開。チェックアウト(10時)からチェックイン(15時ごろ)までの時間に働きやすい、子育て中の主婦を中心に採用を進めて業容を拡大した。

また、「育児と仕事を両立する女性を応援する」という崇高な理念を掲げ、「くまさん保育園」の名称で企業主導型保育園の事業を開始。加えて、児童発達支援・放課後デイサービス施設を開設するほか、ネイルサロン、居酒屋に至るまで経営を多角化。特に保育園事業はシナジーを生み、従業員の定着率向上による人手不足解消が進んだという。

コロナ禍で一時は清掃事業の収入が急減したものの、新型コロナウイルス感染者の受け入れ施設における清掃業務を開始。多数のホテルから受注を獲得し、コロナ禍前には2億円にも届いていなかがった年収入が22年12月期には約6億4300万円にまで伸長していた。しかし、この急激な業容の伸びに業務のオペレーションが追い付かず、外注費が嵩(かさ)んで利益率は低迷、資金繰りも悪化していった。

一方、保育園事業や障がい児通所支援事業においても、コロナ禍の在宅勤務の浸透などにより定員割れが常態化。23年12月期の年収入は約4億4400万円にとどまり、営業損益段階から大幅な赤字を計上し、債務超過となっていた。後の調査で、この時にはすでに決算申告の遅延、粉飾決算、リース物件の不正な取り扱いなど、ガバナンスが崩壊していたことが明らかになっている。

崇高な理念とは裏腹に、安定的な経営に不可欠な人材育成やコンプイアンス(法令順守)教育がおろそかになっていた。結局、支払い遅延などにより信用不安が表面化。24年7月8日、自己破産の申立てを行った。(帝国データバンク情報統括部)

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この記事の執筆者

清水聡希 清水聡希 ビルメンポスト管理人

ビルメンポスト』管理人/SG株式会社・チーフSG・名古屋市生まれ。日本ホスピタリティ推進協会員「現場の代務経験ゼロ」「全管理物件黒字化達成」が自慢の現役ビルメンマン。

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